『完全網羅』キリスト教伝道者が旧約聖書すべての書をなるべく簡単に解説します。

こんにちは、来栖川クリスです。

本記事は旧約聖書に収録されている書を、一つ一つ取り上げて簡単に解説するものです。

どのような書が収録され、どのようなことが書かれているのかを簡単に概観できる内容となっております。

特に旧約聖書をどこから読んだらいいかわからない人必見の内容となっておりますので、是非ご利用ください。

 

旧約聖書には様々な書が集録されており、得られる情報は多種多様です。膨大な情報の中から自分のニーズに合わせて読めるように、旧約39巻すべての書の簡単な概要と難易度を、集録順に列挙いたしました。

 

難易度は私の体感を★の数で表しています。最大★10個で、★1つ分で漫画、★★2つ分で小説ぐらいのイメージです。

 

 

「目次」

  1. 創世記
  2. 出エジプト記
  3. レヴィ記
  4. 民数記
  5. 申命記
  6. ヨシュア記
  7. 士師記
  8. ルツ記
  9. サムエル記第一
  10. サムエル記第二
  11. 列王記第一
  12. 列王記第二
  13. 歴代誌第一
  14. 歴代誌第二
  15. エズラ記
  16. ネヘミヤ記
  17. エステル記
  18. ヨブ記
  19. 詩篇
  20. 箴言
  21. 伝道者の書
  22. 雅歌
  23. イザヤ書
  24. エレミヤ書
  25. 哀歌
  26. エゼキエル書
  27. ダニエル書
  28. ホセア書
  29. ヨエル書
  30. アモス書
  31. オバデヤ書
  32. ヨナ書
  33. ミカ書
  34. ナホム書
  35. ハバクク書
  36. ゼファニア書
  37. ハガイ書
  38. ゼカリア書
  39. マラキ書                                 

「ご紹介」

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モーセ五書

1~5までは元々一連の書であり、総称してモーセ五書と言います。

 

紀元前1400年代、イスラエル民族が国家として歩む前に、民族のアイデンティティの確認の為、イスラエル民族の指導者モーセによってまとめられました。

 

人類一般の歴史とイスラエル民族の歴史とが記録されています。人は神と言われる存在とどの様な契約を交わし歩んできたのか、また人類歴史の歩みの中で、神と民族として契約を交わしたイスラエル民族が、どの様な歴史を刻んできたのかを振り返ることができます。

 

            

1.創世記

人類の始まりの歴史と契約の民イスラエル民族の始まりが記録されている書。

旧約聖書の中で最も重要な書であり、聖書全体を理解するうえで、大前提となる世界観です。

 

聖書を読むうえで軸足となる、あらゆるものの‘‘始まり‘‘が記されています。

「地」の始まり、「生き物」の始まり、「人類」の始まり、「命」の始まり、「祝福」の始まり、「契約」の始まり、「法」の始まり、「罪」の始まり、「死」の始まり、「裁き」の始まり、「救い」の始まり、「歴史」の始まり、 「文明」の始まり等、人類という種としてのアイデンティティーを持つ者として、知らなければならない最低限の情報が記されているのが特徴です。

 

1章~11章までは人類一般の歴史が取り扱われています。人類の堕落以降、神を信じる者と信じない者の道が、分岐したことを様々な歴史物語や家系図によって示し、其々の生き方を対比しています。

 

12~50章までは神と契約を交わした民族、イスラエル民族の創世の歴史が記されています。

 

彼らは、堕落した人類救済の為に神によって選び出された民族であり、やがて救いの土壌を担うことになります。アブラハムという一人の人物の選びから始まり、その家族が一大民族‘‘イスラエル‘‘として歩みだすまでのドタバタ家族劇は一見の価値ありです。

 

人類の代表としてイスラエル民族に委ねられた‘‘約束の地‘‘、カナンを巡る物語がここから始まります。
            
創世記には、神と人類との約束である、人類を救いに導くための8つの契約の内「エデン契約(1章-28節~30節、2章-15節~17節)」「アダム契約(3章14節~19節)」「ノア契約(9章1~17節)」「アブラハム契約(12章~17章)」の計4つの契約が記されています。

 

創世記を理解できれば、聖書の半分を理解できたと言っても過言ではありません。聖書を読む際は先ず一番最初読んでみてください。

 

因みに、有名な「アダムとエヴァ失楽園」「ノアの箱舟のお話」はこの書に集録されています。

 

難易度★★★★★(5)(古代中近東の背景知識が要求されるため、また、かなりボリュームがあるためこの難易度設定)

 

 

2.出エジプト記

エジプトの奴隷となっていたイスラエル民族の指導者モーセを中心とした脱出物語。

 

一家族から、民族として歩みを始めたイスラエル民族でしたが、飢饉から逃れるため、当時の覇権国であったエジプトに寄留することになりました。

 

しかし、寄留の地でますます増え広がるイスラエルの民に恐れをなしたエジプトの王ファラオは、彼らを奴隷として虐げるようになります。

 

そんな寄留民あったイスラエル民族が、何故、当時世界最強国家であるエジプトに立ち向うことができたのかが記されています。

 

この書はイスラエル民族が如何にして神に導かれ、救われたかを思い出す為に記された彼等の歴史そのものであり、今でもイスラエルの人々にとってアイデンティティーとなっています。

 

出エジプト記には、神と人類との約束である、人類を救いに導くための8つの契約の内、5つ目の契約「モーセ契約(19章~24章)」が記されています。この契約から神の人類救済計画は、人類の代表として選びだされたイスラエル民族という一つの弱小民族に、本格的に委ねられることになります。

 

有名な「モーセの海割り」「モーセ十戒」はこの書に集録されています。

 

難易度★★★★★★(6)(古代中近東の背景知識、創世記の知識、及びイスラエル民族と神との契約関係への理解が要求されるため、この難易度設定)

 

 

3.レヴィ記

イスラエル民族が砂漠を彷徨っていたころの宗教的な祭儀法が記されている専門書。

そもそもこの書はイスラエル民族の内、祭司及びその手伝いを務める人に向けて書かれているので、内容は極めて専門的です。


現代の、しかもイスラエル民族の祭司でない人が読んでも、基本的には何が書いてあるかわからないでしょう。信徒は一連の祭儀法から教訓を導き出すことは可能ですが、信徒でない人間が読んでも意味不明。

 

難易度★★★★★★★★★★★★★★★★(16)(牧師や伝道者、或いは神学者でもわからない記述が多数あるのでこの難易度設定)

 

 

4.民数記

エジプトからの脱出の後、砂漠を彷徨ったイスラエル民族の40年に及ぶ旅路の記録。

イスラエル民族が如何にして作物も水もない荒れた土地を生き抜いたかが記されています。

 

しかし別にサバイバルの極意が書かれているわけではなく、如何にして神が約束に基づいて自分の選んだ民を守り導いたかが記されている書です。

神が委ねると約束した、‘‘約束の地‘‘を目前に、その地に巣食っている敵に恐れをなし、逃亡したイスラエル民族の放浪の旅が描かれています。

 

難易度★★★★★★(6)(古代中近東の背景知識、創世記、出エジプト記の知識、及びイスラエル民族と神との契約関係への理解が要求されるため、この難易度設定) 

 

 

5.申命記

イスラエル民族と神との歴史の回顧録

内容の一部は出エジプト記、レヴィ記、民数記と重複します。 王制政治がもてはやされていた当時、神こそがイスラエルの王であるということをオフィシャルに表明する目的で書かれました。故に、当時の王と民との契約書の様式で書かれています。

 

40年の放浪の後、約束の地を再び目の前にしたイスラエル民族が、いよいよ国家としての歩みを始めるというとき、その準備として記された書です。

 

砂漠での失敗と神の介入による民族の成長と回復の歴史とを振り返り、これからの未来が展望されています。

 

難易度★★★★★★(6)(古代中近東の背景知識、創世記、出エジプト記民数記の知識、及びイスラエル民族と神との契約関係への理解が要求されるため、この難易度設定)

 

 

6.ヨシュア

イスラエル民族の国家の基礎が如何にして設立されたかの記録。

エジプトからの脱出と砂漠での放浪を、神の命令に基づいて指導したモーセから、次世代の指導者ヨシュアへとバトンが継がれます。

 

神がイスラエルに与えると約束した土地、「カナンの地」を巡る戦争が記され、如何にして勝利したかを記録しています。モーセの時代には叶わなかった神との約束が、具体的にどのように前進したのかが描かれている書です。 

 

難易度★★★★★★(6)(古代中近東の背景知識、モーセ五書の知識、及びイスラエル民族と神との契約関係への理解が要求されるため、この難易度設定)

 

 

7.士師記

イスラエル民族の国家が如何にして開拓されたのかの記録。

ヨシュアの指導の元、神との約束の地に入植したイスラエルの民でしたが、神の命令通りに従わなかったので開拓が長らく停滞していました。


イスラエルの民は、神と約束したような国がなかなか成就せず、失望を覚えますが、めいめいが正しいと思う指導者「士師」を、各コミュニティーで立てて何とか民族を保ちます。

 

そんな只中で、どの様な神の介入があり、どの様な希望があったかが歴史を通して描かれています。 

 

難易度★★★★(4)モーセ五書ヨシュア記までの知識を有していれば、より深く理解できますが、様々な指導者の話がオムニバス形式で集録され、一人一人の物語が独立しているためこの難易度設定)

 

 

8.ルツ記

ルツという一人の女性のホームドラマ

ドラマと言っても、前書の士師記の時代に実際に起こったノンフィクションドラマであり、旧約聖書の中で数少ない、イスラエル人でないものが主役の書です。

 

物語は、イスラエル民族の間では鼻つまみ者の外国人女性であるルツが、イスラエル人男性の妻になり、ある日突然未亡人となるところから始まります。

姑のナオミと如何に苦難を乗り越えるかが見どころの、平日の昼間にやっているようなさわやかな昼ドラの様な物語です。

 

聖書に疲れた時の箸休めにいかがでしょうか。因みにルツは、あのダビデ王のひいおばあちゃんにあたる人物になります。

 

難易度★★★(3(当時のイスラエル民族の結婚に関する背景知識が少しだけ要求されるだけなのでこの難易度設定)

 

 

年代記

9~16までは、イスラエル民族の国家としての歩みを記した年代記です。

 

紀元前1000年代頃~紀元前500年代頃までのおよそ500年間をカバーしています。イスラエル民族の国家創成期~黎明期、黄金期~衰退期、そして滅亡までが、出来事や年代ごとに記録されています。


1~8までの時代を経て、神との契約によって、人類救済の土壌として与えられた‘‘約束の地‘‘での、イスラエル民族の国家としての歩みを振り返ることができます。

また彼らの歩みを通して、神がどれくらい自身の約束に忠実であったのかを見て取ることも可能です。

 

 

9.サムエル記第一

イスラエル王国樹立の経緯。

国家開拓時代以降、相変わらず神との約束に背き、停滞の歴史を刻んでいたイスラエル民族でしたが、サムエルという人物の登場によって急展開を迎えます。

 

当時イスラエルは、神が治める神権政治体制の国家でした。宗教性が国の政治の根幹にあり、祭司が全権を握っていましたが、彼は祭司として、また神意を伝える預言者としてイスラエル民族を指導し、堕落していた民の精神性を回復させます。

 

その後サムエルが年老い、活発でなくなったことを機に、祭司を中心に再び民は堕落してしまいます。そんな祭司を不満に思った民は、指導者サムエルに、祭司を中心とした神権政治から、他国の様な王制政治への改革を要求しました。


サムエルは、システムに問題の原因を求める民を叱責し、神は反対しているという神意を預言しますが、頑なに神に従わない民は、それでも王を求め、神が国を治める神権政治であったのが、人間の王が国を治める王制政治へと移り変わります。

 

結果サムエルは、サウルという青年を王座に据え、消極的な形でイスラエル王国は樹立されることになりました。

 

しかしサウル王もまた堕落し、神に背き始めたので、晩年にサムエルは新たな王を立てる為に、青年ダビデに新たに王権を渡し、王国の立て直しを図ります。

民に振り回されるサムエルのてんやわんやの生涯と、イスラエル民族の王国国家への移行期の歴史が記録されている書です。

 

難易度★★★★★★(6)イスラエル民族と神との契約関係に対する理解、古代中近東の国際的勢力に関する知識が要求されるためこの難易度設定)

 

                                

10.サムエル記第二

イスラエル王国黎明期の記録。

サムエル記第一に引き続き‘‘サムエル‘‘という名が付けられていますが、主役は交代してダビデになります。

 

神権政治国家から、王権国家へと変わったは良いものの、再び神に背き落ちぶれたイスラエルの民でしたが、ダビデ王の活躍により徐々に回復します。

 

ダビデは政治的にも軍事的にも、また神の声を聞くことにも長けていたので、次々と敵国を征服し、神が与えると約束した土地を次々と獲得しました。

 

彼はその手腕を存分に発揮し、王国の首都をエルサレムと定めて宗教的祭儀を行う神殿の建立を計画し、それまでばらばらだった民に希望を示し、神へと向き直させます。

 

ダビデの国を平定した成功者としての姿が描かれる反面、失敗も明確に示されていて、彼が人として如何に立ち直ったかという人間模様も記されています。

 

サムエル記第二には、神と人類との約束である、人類を救いに導くための8つの契約の内、6つ目の契約「ダビデ契約(7章-12節~17節)」が記され、ダビデの子孫に、やがて永久に続く神の王国を治める者が出ることが示されています。

 

難易度★★★★★★(6)イスラエル民族と神との契約関係に対する理解、及びサムエル記第一の知識、古代中近東の国際的勢力に関する知識が要求されるためこの難易度設定)

 

                 

11.列王記第一

イスラエル王国の黄金期の歴史。

ダビデ王の晩年から始まり、王位継承権を巡る骨肉の争いが勃発します。

革命で国がぐらつく只中で、ダビデ王の子ソロモンが王として立てられ、イスラエルは遂に黄金期を迎えました。


ソロモンもダビデ王同様聡明であり、特にその知恵によって国を導いたエピソードが、イスラエルの黄金時代の歴史を通して記録されています。

 

特にダビデ王の時代から計画されている一大事業、神殿建設工事を成功に導く政治手腕は、この国の政治家にも見習ってもらいたいものです。

 

因みにソロモン諸島命名の由来は、島を発見した探検家が、現地で採掘される砂金が、探し求めていた古代イスラエル王国隆盛時代のソロモン王の宝であるとしたことで、周辺の島々を含めソロモン諸島と名づけられたそうです。

 

難易度★★★★★★★(7)イスラエル民族と神との契約関係に対する理解、サムエル記の知識、古代中近東の国際的勢力に関する知識が要求されるためこの難易度設定)

 

 

12.列王記第二

イスラエル王国衰退期の歴史。

ソロモン王の堕落から始まり、他国による宗教的干渉を受けたことを機にイスラエル南北に二分されます。

 

分断されたことにより国力は弱まり、やがて国は衰退、イスラエル王国は徐々に滅亡へと舵を切ることに...。

 

王国が分裂し、王の後継者を巡り内戦が勃発する中、他国からの侵略も受けるような混沌としたイスラエル王国に、神が様々な預言者を遣わして救おうとする様が描かれています。

 

またこの書は、後に集録されている預言書の時代背景にもなってきますので、預言書を読むうえでの重要な下地となる歴史書でもあります。

 

難易度★★★★★★★(7)イスラエル民族と神との契約関係に対する理解、サムエル記の知識、古代中近東の国際的勢力に関する知識が要求されるためこの難易度設定)

 

 

13.歴代誌第一

サムエル記の概観兼補足。

サムエル記は年代ごとにで歴史が記されていたのに対し、歴代誌は出来事で歴史が要約されています。

 

またサムエル記は政治的な視点から歴史を記していたのに対し、この書は宗教的な視点で歴史が記されているのが特徴です。

 

 難易度★★★★★★★(7)イスラエル民族と神との契約関係に対する理解、サムエル記の知識、古代中近東の国際的勢力に関する知識が要求されるためこの難易度設定)

 

 

14.歴代誌第二

列王記の概観兼補足。

列王記は年代ごとにで歴史が記されていたのに対し、歴代誌は出来事で歴史が要約されています。

 

また列王記は政治的な視点から歴史を記していたのに対し、この書は宗教的な視点で歴史が記されているのが特徴です。

 

難易度★★★★★★★(7)イスラエル民族と神との契約関係に対する理解、列王記の知識、古代中近東の国際的勢力に関する理解が要求されるためこの難易度設定)

 

 

15.エズラ

イスラエル復興期の歴史。

イスラエルの民は国を追われ、他国に囚人として捕らわれていましたが宗主国の国王の計らいにより国への帰還が徐々に許されます。

 

属国として再興していくイスラエルが、如何にして宗教性を回復し、その象徴たる神殿を建て直すのかを記した歴史書です。

 

因みにこの時代に、王国滅亡の原因となった宗教的干渉を、二度と他国から受けないように宗教が体系化され、ユダヤ教が成立しました。

 

難易度★★★★★(5)イスラエル民族と神との契約関係に対する理解、イスラエル王国崩壊の経緯に関する知識、古代中近東の国際的勢力に関する知識が要求されるためこの難易度設定)


      

16.ネヘミヤ記

イスラエル復興期の歴史。

エズラ記の時代の2、3世代後のイスラエル復興の歴史が記されています。ネヘミヤという指導者が、荒れ廃れた首都エルサレム城壁を外国人に嘲笑されたことを機に立ち上がる物語です。


「城壁の回復」がテーマがあり、あまり入り組んだ内容ではないので、歴史書としては比較的読みやすく、日曜の夜にやっている企業もののドラマの様な雰囲気があります。

 

難易度★★★★(4)(1つの物語として見るのであれば、さほど難しくはないのかなと思いこの難易度設定、イスラエル王国崩壊の経緯に関する知識及び、イスラエル民族と神との契約関係に関する背景知識があればより楽しめます。)

 

 

17.エステル記

エステルというイスラエル人女性のシンデレラストーリー。

イスラエルの民が捕囚民として囚われていた時代の物語であり、宗主国の王の妃がその座を追われ、新らしい妃としてエステルが見初められることから物語は始まります。


エステルが王宮に住まうことになった一方で、娘を心配して王宮に見舞うエステルの養父モルデカイは、そこで偶然‘‘王の暗殺計画‘‘を聞いてしまい、物語が大きく展開していきます。グリム童話の様な雰囲気があり、 ディ〇ニー映画でも見たかのような気分になるとかならないとか。

 

難易度★★★(3)(聖書の中で唯一宗教的な要素が前面には無い書なので、非常に読みやすいと思います。)

 

 


詩歌

18~22はすべて韻文形式で書かれた詩歌です。

18.ヨブ記は創世記の時代に書かれた詩で、それ以外は主にイスラエル王制時代に書かれたものが纏められています。

 

イスラエル民族の豊かな文学表現が施された美しい詩歌を通して、神を信じて生きていく人生の喜びと悲しみを知ることができます。

 

聖書の詩を楽しんでもらう為、用いられている主要な文学手法を3つ紹介します。

 

「対句法」: 同じニュアンスの言葉を二度繰り返して意味を強調する文学手法。例(なぜ国々は騒ぎたち諸々の国民は空しいことを企むのか。:詩篇2編1節)
          
「対象対句法」:対極のニュアンスの言葉を対比させ、特定の意味を強調する文学手法。例(初めに神がを創造された。:創世紀1章1節)

 

「交差対句法」:二つの似たような概念を、もう二つの概念と交差させて意味を強調する文学手法。例(Aエヴァはカインを産んだ B:その弟アベルを産んだ Bアベルは羊飼いを A:カインは大地を耕す者となった。創世記4章1節~2節)

 

これらの表現は、聖書全体に見られるユダヤ民族独特の詩的表現なので、聖書を読むうえでは覚えておいて損はないです。          
                             

18.ヨブ記

義人ヨブの一生。

ヨブという清廉潔白な人の人生を通して、神とサタンとの戦いを描いています。

 

神は、ヨブは神を信じる正しい人の代表であるとして自慢していましたが、サタンはヨブの正しさは物質的に満たされているから保たれていると主張し、 ヨブの人生に横やりを入れ、神の許可を得て彼を試します。サタンはヨブの富、家族、しまいには健康な体をも奪おうとしますが、ヨブは最後まで神への信仰を失いませんでした。

 

多くのものを失ったヨブは、最後目の前に現れる神に何を思い、何を言うのか、というのが見どころです。

 

「信仰とは何か」、ひいては「信じる」ということはどういうことなのか教えてくれる良著です。


             
基本的にこの書は、神を信じている人の人生の本質を説明しているので、信者向きの書になると思いますが、信徒でなくても、神とはどのような存在なのかを知ることができるのでオススメです。

 

難易度★★★(3)(必要な背景知識は、ほぼこの書に書かれていることだけで事足りるし、比較的読みやすいのでこの難易度設定)
 

            

19.詩篇

イスラエル王国の讃美歌集。

内容の約半分がダビデ王の人生経験に基づいた内容となっていて、神を信じる生き方の幸いを学ぶことができます。

 

詩篇は編集者が内容を5つの巻に区分していて、創世記から申命記までを順番にたどるように、内容が意識され、神への讃美歌が纏められています。

 

1篇~41篇までが第1巻で創世記に対応します、41編~72篇までが第2巻で出エジプト記に対応します、73篇~89篇までが第3巻でレビ記に対応します、90篇~106篇までが第4巻で民数記に対応します、107篇~150篇までが第5巻となり、申命記に対応しています。

 

また中にはエスキリストの到来に関する預言的な詩が多く含まれているので、聖書預言がどれほど正確なのかを推しはかることも可能です。

 

 詩であるが故にすべてが韻文であり、多くの言葉遊びや文学表現が施されているので、イスラエル民族独特の表現方法を知ることができます。

 

難易度★★★(3)イスラエルの王制時代の知識が要求される箇所がありますが、知識が無くても書かれている大まかなニュアンスは理解できると思うのでこの難易度設定)

 

             

20.箴言

ソロモン王の日常生活における教訓。

賢王と称されたソロモンの知恵が、肉体と精神、正義と不義、智者と愚者、金と女等のテーマで記されています。全てが各論的に書かれており非常に読みやすく、神を信じているいないに関係なく読むことができます。 

 
            
人との付き合い方や誘惑との向き合い方等の具体的な教えを通して、聖書のいう正しい人の生き方が学べる書となっています。

 

 難易度★(1)(すべてが各論的に書かれていて、特にストーリーは無いのでこの難易度設定)

 

 

21.伝道者の書

神を信じない者の人生の空しさを教えた書。

この書の著者はソロモンで、神から多くの祝福と知恵を受けた彼自身が、神を信じない人生を探求した体験を元に記されています。

 

冒頭の言葉「エルサレムでの王、ダビデの子、伝道者の言葉。空の空。伝道者は言う。空の空。すべては空。日の下でどんなに労苦しても、それが人に何の益になろう。(1章1節~3節)」という言葉にこの書は集約されます。

 

「自分は一体何のために生きているのだろう」という、人ならば誰しも持っている疑問に光を当てる書です。

 

 難易度★★(2)(特別な知識はさほど要求されないのでこの難易度設定)

 

 

22.雅歌

ソロモンの結婚生活への賛歌。

非常にロマンティックで、健全なエロスを感じる雅な詩歌となっています。

 

ソロモンとその妻がひたすらイチャイチャする内容となりますので、リア充は閲覧注意です。

 

古代人と現代人とでは、結婚観にギャップがあるので、そのまま現代人に適用することはできないですが、健全な男女関係に基づいた結婚が、如何に祝福に満ちたものかを学ぶことができます。

 

難易度★★★(3)(当時のイスラエル民族の結婚に関する背景知識が少しだけ要求されるだけなのでこの難易度設定)

 

 

預言書

23~39までは、神のことばを預かった預言者の言葉が記されている預言書です。多くは韻文の形式で記されており、文学表現が施されています。

 

預言というのは、所謂予言とは違います。占い師などがする‘‘予言‘‘は‘‘未来を予知すること‘‘を目的としていますが、‘‘預言‘‘というのは‘‘神のメッセージを伝えること‘‘が第一義的な目的です。

 

神からのメッセージであることが証明されるために、未来のことに関する言及を含むのが預言の特徴です。

 

ソロモン王の引き起こした宗教的堕落を機に、国民の精神性が病んでいく中、神が自身の言葉を託した預言者を遣わしてイスラエル民族に警鐘が鳴らされます。

 

捕囚期前預言書

預言書はイスラエル王国滅亡の決定打となる歴史的出来事「バビロン捕囚」を起点に、捕囚期前、捕囚期中、捕囚期後と3つに分けられます。

 

古代中近東において、侵略国が反乱防止や人材確保の為、敵国民の自国への強制移住政策「捕囚」がよく行われていましたが、バビロン捕囚では、当時最強国家であったバビロン帝国にイスラエル南王国の民が、上流階級を中心に捕虜として引いて行かれました。

 

イスラエル王国の国力衰退の原因となった南北分裂の後、多くの預言者は南王朝に遣わされ、バビロンの脅威に警鐘を鳴らしますが、一部の預言者は北王朝に遣わされました。

 

北王朝に遣わされた預言者は、バビロン捕囚よりも約200年前に起こった、北王国の滅びの決定打となった出来事、バビロンの前の時代の強国アッシリア王国による「ニネべ捕囚」という脅威に対して、主に警鐘を鳴らしています。

 

 

捕囚期前預言書は列王記と歴代誌の時代が背景になっているので、時代背景を理解したうえで読めば、より楽しめるでしょう。

 

          
当時の覇権国の手によって王国が滅亡の危機に瀕している中、神が契約の民に対して何を思い、どのような希望を示したのかが記録されているのが、捕囚期前預言書特徴です。

 

23~25飛んで28~36が捕囚期前預言書に該当します。
           

 

23.イザヤ書

滅びゆくイスラエル南王朝に対する預言。

預言者イザヤは紀元前8世紀頃、約60年間活躍した預言者です。

 

王国が南北に分裂し、滅亡の様相を呈していたイスラエル王国の衰退期、神から遣わされた預言者イザヤを通して語られた言葉が記されています。時代背景としましては列王記第二の時代です。

 

イザヤ書は基本的には韻文で書かれていて、神が滅びゆく民に何を思われていたのかが詩歌で表現されています。

 

また預言書の中で最もバラエティーに富んだ預言が記されていて、聖書の中で最もボリュームがある書です。

 

この書は大きく分けて2つの区分で別けられており、日本語訳では分かりずらいかもしれませんが書き方のスタイルが変わっていて、イスラエルが神の計画を進める為、契約の民として選ばれたというアイデンティティーが、其々の区分で確認されています。

 

第1区分:1章~39章では創世記、特に神が人類と結ばれたアブラハム契約」を想起させるように書かれ、同世代の民に不道徳への糾弾や、悔い改めを迫る預言がまとめられています。

 

第2区分:40章~66章では出エジプト記、特に砂漠で神がイスラエルの民と結ばれたモーセ契約」を想起させるように書かれ、将来必ず起こるバビロン捕囚を背景に、次世代の同胞への慰めや、励まし等の預言がまとめられました。

 

ほかにもイスラエルに敵対する国家への 裁き、救い主の到来、イスラエル王国の回復等多くテーマの預言が記されています。

 

イザヤ書で既に成就した未来の預言は「バビロン捕囚(紀元前586年)」「バビロン捕囚からの帰還(紀元前538年)」「イエスキリストの処女懐胎(紀元前7年頃)」等で、未だ成就を見ていないものは「大患難時代の到来」「イスラエル王国の回復」等です。
              
               
難易度★★★★★★★★★(9)(列王記の時代のイスラエル王国及びその周辺国に関する知識、及び8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっております。)
               
               

 

24.エレミヤ書

滅びゆくイスラエル南王朝に対する預言。

王国が南北に分裂し、国が徐々に滅亡に向かっていたイスラエル衰退期に神から遣わされ、預言者として紀元前627年~紀元前586年まで活躍したエレミヤを通して語られた神のことばが記されています。


エレミヤ書は基本的に韻文で書かれていて、神が滅びゆく民に何を思われていたのかが詩歌で表現されています。時代背景としましては列王記第二の時代です。

 

預言書はイスラエル崩壊以前のものと、崩壊以後のものによって分けられるのですが、エレミヤ書イスラエル南王国崩壊以前の数十年前から、丁度崩壊の年、紀元前586年までをカバーしている橋渡しの役割をする預言書です。

 

エレミヤは最後まで祖国に残り続け、涙を流しながら預言を語ったことから「涙の預言者」と呼ばれることがあります。

 

預言のテーマとしましては、イスラエル民族の神への背信に対する糾弾、イスラエルに敵対する国家への裁き、イスラエル王国の回復等です。

 

エレミヤ書で既に成就した未来の預言は「バビロン捕囚(紀元前586年)」「バビロン捕囚が70年で終わること(紀元前609年~紀元前539年)」「イスラエルの再建(紀元前515年)」「新約の成就(紀元25年頃)」等が挙げられます。

 

難易度★★★★★★★★★(9)(古代中近東の国際情勢に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっております。)

              

 

25.哀歌

滅びゆくイスラエルへの弔歌。

預言者エレミヤが滅びゆくイスラエルに向けて歌った詩歌であり、エレミヤ書のあとがきです。

 

荒廃したイスラエル王国を弔う内容の詩歌が、様々な文学手法が用いられ、表現されています。また預言的な内容も含むため、預言書としても価値があります。

 

哀歌は全部で5章あるのですが、1章1章が1つの歌となっております。合計5つの歌からなっており、亡国のイスラエルに残っている捕囚されなかった居残りの同胞に対して、罪がもたらす結果の恐ろしさと、神に立ち返れば再び希望があることが歌われています。


        
難易度★★★★★(5)イスラエル王国が亡国となり、エレミヤがそれに対して嘆いているという最低限の知識があれば読めなくはないのでこの難易度設定)

 

 

 

捕囚期中預言書

預言書はイスラエル王国滅亡の決定打となる歴史的出来事「バビロン捕囚」を起点に、捕囚期前、捕囚期中、捕囚期後と3つに分けられます。

 

古代中近東において、侵略国が反乱防止や人材確保の為、敵国民の自国への強制移住政策「捕囚」がよく行われていましたが、バビロン捕囚では、当時最強国家であったバビロン帝国にイスラエル南王国の民が、上流階級を中心に捕虜として引いて行かれました。

 

高い教育水準の貴族階級の人間を中心に捕虜として民が引かれていく中、神は預言者を通して離散していくイスラエルの民に、将来何を計画しているのかどのような希望を与ているのかが見どころです。

 

26、27が捕囚期中預言書に該当します。

 

             

26.エゼキエル書

捕囚中イスラエル民族への預言。

エゼキエルは紀元前593年~紀元前571年まで活躍した預言者です。

 

宗主国バビロン帝国の捕囚民隔離用のコロニーであるテルアビブで、国家滅亡の折、絶望の淵にいる民に神のことばを宣べ伝えました。

 

預言者エゼキエルは神殿で従事する祭司でもあったため、預言の内容は神殿に焦点が当てられています。彼はソロモン神殿崩壊の預言と、将来神殿が再建される希望を語り、捕囚の只中にあるイスラエル民族を励ます働きをしました。


                
エゼキエル書で既に成就した未来の預言は「ソロモン神殿崩壊(紀元前587年)」等で、未だ成就を見ていないものは「新しい神殿の建設」「イスラエル民族の宗教的回復」「イスラエル王国の再建」「エゼキエル戦争」等が挙げられます。


                
難易度★★★★★★★★★(9)(古代中近東の国際的勢力に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっております。)

 

 

27.ダニエル書

世界の覇権国の変遷と契約の民イスラエルの変遷。

ダニエルは宗主国バビロン帝国に捕らわれたイスラエルの貴族階級の人物であり、紀元前605年~紀元前536年まで活躍した預言者です。

 

彼は捕らわれの身でありながら帝国内でエリート教育を受け、 智者として仕えて王からも信頼を得ていました。

 

宗主国の高官として王に仕えながら激動の時代を生き抜き、これからの世界情勢と契約の民であるイスラエルの民の将来を、神がこれからどのように計画しているのかを預言しています。

 

ダニエル書は黙示文学という非常に特殊な手法で記されており、神からの示しを象徴的表現を用いて表しています。預言書は神からの示しを韻文で書いているのに対し、黙示文学は神からの示しを象徴表現を用いた散文で書いているの特徴です。

 

日本語訳では分かりませんが、ダニエルは原文では2つの言語で書かれており、世界に対する神の計画に関しては当時の世界の公用語であるアラム語で記され、イスラエルの民に対する神の計画に関してはヘブル語で記されています。

 

 ダニエル書で既に成就した未来の預言は「バビロンの王ベルシャツァルの没落(紀元前530年頃)」「ペルシャ国王の変遷(紀元前559年~紀元前485年)」「世界の覇権国の変遷の第4段階まで(紀元前539年~紀元前27年)」等で、未だ成就を見ていない預言は「世界の覇権国の変遷の最終段階」「大患難時代の到来」等です。

 

難易度★★★★★★★★★(9)(古代中近東の国際的勢力に関する詳細な理解、聖書全体に見られる8つの契約に関する知識、黙示文学という文書の特質などを考慮してこの難易度設定)

 

 

28.ホセア書

滅びゆくイスラエル北王朝に対する預言。

ホセアは紀元前793年~紀元前753年に北王国で活躍した預言者であり、「結婚」をテーマとして神の預言を語っています。

 

彼は神と心を一つにして預言を語るために、娼婦と結婚し、更にその娼婦が生んだ 誰がの子かわからない身寄りのない子を引き取ることによって北王国の罪を表しました。


 ホセア書は「契約」というテーマで、イスラエルと神の契約書にあたる申命記を意識して書かれた預言書です。

 

ホセアは人が人とする最も普遍的な契約関係である結婚をテーマとして、神とイスラエルとの契約関係の堕落を表現しています。


神はイスラエルの夫として姦淫の妻に何を思っているのか、またどの様な希望を示しているのかを知ることができます。

 

ホセア書で既に成就した未来の預言は「ニネべ捕囚(紀元前722年)」「異邦人(非イスラエル民族)に対する神の救いの伝搬(紀元1世紀)」で、未だ成就を見ていない預言は「イスラエル民族の宗教的回復」等が挙げられます。

 

難易度★★★★★★★(7)(古代中近東の国際的勢力に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっておりますがあまりボリュームが無いのでこの難易度設定)

 

 

29.ヨエル書

滅びゆくイスラエル南王朝に対する預言。

ヨエルは紀元前835年頃に南王国で活躍した預言者であり、「蝗害(こうがい:イナゴの害)」をテーマとして神の預言を語っています。

 

1年の収穫を食い尽くされる、国の死活問題となる蝗害を通して、南王朝に 迫りくる脅威に警鐘を鳴らしました。

 

ヨエル書は、神は人を妬むほどに愛しているという事を表している預言書です。

 

神は、イスラエルの民ひいては人間一人一人が自分のところではなく、滅びに向かっていくのを見て思わず身をよじるほどに心を焼く存在であることが示されています。

 

ヨエル書で既に成就した未来の預言は「バビロン捕囚(紀元前586年)」「南王国を4回に渡って襲った蝗害(紀元前7世紀)」、未だ成就を見ていない預言は「イスラエルの民族的救い」等です。

 

 難易度★★★★★★★(7)(古代中近東の国際的勢力に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっておりますがあまりボリュームが無いのでこの難易度設定)

 

 

30.アモス

滅びゆくイスラエル北王朝に対する預言。

アモスは、紀元前770年~紀元前750年の間のどこかで、北王国で活躍した預言者であり、「不義」をテーマとして神の預言を語っています。活躍した期間はわずか1年に満たない短い期間でしたが、内容は非常に濃いです。

 

当時イスラエルは物質的には比較的豊かな時世でしたが、宗教的堕落、精神的堕落が顕著に進んでいました。そんな折、彼は南ユダ王国の田舎町から、北王国の神以外の偶像を祀る神殿のあった町、大都会べテルを拠点にイスラエルの不義を糾弾します。

 

アモス書は外面的にいくら豊かでも、内面的に腐敗している国は決して立ち行かないことを教えてくれる預言書です。

 

アモス書で既に成就した未来の預言は「ニネべ捕囚(紀元前722年)」「べテルの祭司アマツヤ一家の滅び(紀元前722年頃)」「イスラエル王国周辺国家の滅亡」、未だ成就を見ていない預言は「ダビデ統一王朝による南北統一」等が挙げられます。


 難易度★★★★★★★(7)(古代中近東の国際的勢力に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっておりますが あまりボリュームが無いのでこの難易度設定)

 

 

31.オバデヤ書

イスラエルの敵国エドムに対する預言。

オバデヤは、紀元前8世紀頃活躍した預言者であり、「神以外のものを頼りにする者の儚さ」をテーマとして神の預言を語っています。

 

オバデヤはいつどこで活躍したか詳しいことは分かっておりませんが、 イスラエル民族に敵対しているエドムという岩山の上に居を構える国家に対して預言しています。

 

アブラハムの孫ヤコブの兄であるエソウから派生した、イスラエルの兄弟民族であるエドム人は、堅固な岩に守られているという自負があり、絶対に滅びることは無いという確信に基づく高慢がありました。

 

そんな確信をよそにオバデヤは、神なき所には必ず滅びがあるという事を語り、神を無視するものに対する裁きを示しています。

 

オバデヤ書は神なき人生の末路が如何に悲惨かを教えている預言書です。因みにオバデヤ書は預言書の中で最も短い書でもあります。

 

オバデヤ書で既に成就した未来の預言は「エドム滅亡(紀元前5世紀)」、未だ成就を見ていない預言は「約束の地カナンの平定」などが挙げられます。

 

難易度★★★★★(5)(古代中近東の国際的勢力に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっておりますが、極端にボリュームが少ないのでこの難易度設定)

 

 

32.ヨナ書

イスラエルの敵国アッシリアに対する預言。

ヨナは、紀元前793年~紀元前753年の間にアッシリア帝国の首都ニネべで活躍した預言者であり、「神の権威」をテーマとして預言を語っています。

 

外国に対して神の裁きを語ることによって、神は契約の民イスラエル民族だけでなく、全人類の神であることが表わされています。

 

ヨナ書は、ヨナが敵国で預言を宣べ伝えることを恐れて逃げるところから始まります。

神は、自然界をコントロールすることによって、もっとも恐れるべきは何かを彼に思い起こさせ、その主権を示しています。

 

神とはいったい何者なのかという聖書の大前提を提示している預言書です。また預言書の中では唯一預言者が語ったことがそのまま成就しなかった書でもあります。

 

成就しなかった理由とは一体何なのか...そこに、この書の注目点があります。

 

ヨナ書で既に成就した未来の預言は「キリストの復活(紀元25年頃)」が挙げられます。

 

難易度★★★★★(5)(預言というよりかはヨナの預言者としての半生が主体なのでこの難易度設定)

 

 

33.ミカ書

滅びゆくイスラエル南王朝に対する預言。

ミカは、紀元前8世紀頃活躍した預言者であり、「貪欲」をテーマとして神の預言を語っています。主に北王朝の滅亡のきっかけとなる事件「ニネべ捕囚」のついて警鐘を鳴らしているのですが、聞いている聴衆は南王国の人々です。


当時のイスラエルは農業生産が豊かになり、物質的に非常に栄えていましたが、精神的には堕落していました。役人は重税を取り、裁判官の役割も務めていた祭司は、賄賂を取って裁きを捻じ曲げていました。

そんな中、ミカは彼らの尽きることのない貪欲を、やがて北王国を襲う滅びを通して糾弾しています。


             
因みに、ミカ書の「彼らはその剣を鋤に、その槍を釜に打ち直し、国は国に向かって剣を上げず、二度と戦いの事を習わない。」(ミカ4-3)という言葉は、ニューヨークの国連本部の前の石碑に刻まれています。

 

ミカ書で既に成就した未来の預言は「ニネべ捕囚(紀元前722年)」「イエスキリストのベツレヘムでの誕生(紀元前6年頃)」、未だ成就を見ていない預言は「イスラエル民族のヨルダンのペトラへの避難」「エルサレムの復興及び拡張」等が挙げられます。

 

難易度★★★★★★★(7)(古代中近東の国際的勢力に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっておりますが、あまりボリュームは無いのでこの難易度設定)

 

 

34.ナホム書

イスラエルの敵国アッシリアに対する預言。

ナホムは、紀元前600年代に敵国アッシリアの首都ニネべの滅びの預言を語った預言者です。

 

このおよそ150年前の預言者ヨナの時代に滅びを免れたニネべに対し、再び滅びの預言が語られます。

 

当時のアッシリア帝国は強大な力を持ち、捕虜の生皮を剥いで晒すなどの残虐な行為から非常に恐れられていました。

 

強大な力を振るい、イスラエルにも威張り腐るアッシリア帝国に対して、ナホムは、次世代の覇権国家であるバビロン帝国とメディア帝国に滅ぼされつくすことを預言しています。

 

アッシリアに対して、ヨナは神の哀れみを示しましたが、ナホム書には神の正義が示されています。神は決して悪を野放しにはしておかないという事を教えてくれる預言書です。

 

ナホム書で既に成就した未来の預言は「アッシリア帝国滅亡(紀元前612年)」などが挙げられます。

 

 難易度★★★★★★★(7)(古代中近東の国際的勢力に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっておりますが、あまりボリュームは無いのでこの難易度設定)

 

 

35.ハバクク

ハバククと神との問答。

ハバククは、紀元前600年代に南王国で活躍した預言者であり、南王朝の「暴虐」をテーマとして神の預言を語っています。

 

神とハバククとの問答の形式で預言が記されており、当時のイスラエル精神的堕落を神に嘆いています。

 

ハバクク書の「正しい人は信仰によって生きる」(2章4節)という言葉は、新約聖書にもよく引用されており、キリスト教教理の中核を表す言葉としてよく知られています。

 

ハバクク書で既に成就した未来の預言は「バビロン捕囚(紀元前586年)」などが挙げられます。

 

難易度★★★★★★★(7)(古代中近東の国際的勢力に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっておりますが、あまりボリュームは無いのでこの難易度設定)

 

 

36.ゼファニア書

滅びゆくイスラエル南王朝に対する預言。

ゼパニアは、紀元前640~紀元前609年に活躍した預言者であり、「神の裁き」をテーマとして預言を語っています。

 

神の全世界的な裁きとイスラエル周辺国の裁き、そしてイスラエルに降る裁きに至るまで、全方位に降る神の怒りを示しています。

 

ゼパニア書は特に1章が特徴的で、神の天地創造が記載されている創世記1章が意識されて書かれています。神は天地創造において、大地を造ってから魚、鳥、獣、人の順番で被造物を造りますが、ここではその順番を、人、獣、鳥、魚と言った具合に逆さにすることによって、神の裁きによる被造物の破壊を表現しています。

 

ゼパニア書で既に成就した未来の預言は「バビロン捕囚(紀元前586年)」、「イスラエル王国の周辺国家の滅亡」、未だ成就を見ていない預言は「大患難時代の到来」「ハルマゲドンの戦い」などが挙げられます。

 

難易度★★★★★★★(7)(古代中近東の国際的勢力に関する理解、列王記の時代のイスラエル王国に関する知識、及び聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、非常に高い難易度設定となっておりますが、あまりボリュームは無いのでこの難易度設定)

 

 

捕囚期後預言書

預言書はイスラエル王国滅亡の決定打となる歴史的出来事「バビロン捕囚」を起点に、捕囚期前、捕囚期中、捕囚期後と3つに分けられます。

 

古代中近東において、侵略国が反乱防止や人材確保の為、敵国民の自国への強制移住政策「捕囚」がよく行われていましたが、バビロン捕囚では、当時最強国家であったバビロン帝国にイスラエル南王国の民が、上流階級を中心に捕虜として引いて行かれました。

 

エレミヤ書の預言通り、宗主国による70年の捕囚期間が満了し、荒れ果てた祖国への帰還が許されたイスラエルの民に、国家再建に伴い、神からどの様な励ましのことばがあったのかが記されています。

 

捕囚期後預言書は、エズラ記、ネヘミヤ記が時代背景となっていて、捕囚の後、祖国再建の希望の実現を目の前にした契約の民イスラエルが、精神的にどのように立ち直ったのかが見どころです。

 

また捕囚期後のイスラエルは、王国が一度崩壊しているので、北王朝、南王朝の境は無くなります。

 

37~39までが捕囚期後預言書に該当します。


             

37.ハガイ書

神殿再建に伴う励ましの預言。

ハガイは、紀元前520年にわずか約3か月間活躍した預言者であり、「祝福」をテーマとして神の預言を語っています。

 

当時、他部族からの妨害によって、イスラエルの神殿復興が中断している中、ハガイは、一向に神殿の工事を進めないどころか、神殿の建材を自分たちの家屋の建材としている民に「何さらしとんねん!!」と怠惰を糾弾します。

 

同時にあらゆる戦いの中においても神の護りがあることを預言して民を励まし、その先にある祝福を示しました。

 

ハガイ書はエズラ記1章~6章が時代背景となっており、あわせて読めば状況が良く理解できでしょう。

 

ハガイ書で未だ成就を見ていない未来の預言は「イスラエルを中心とした世界の実現」などが挙げられます。
             
 難易度★★★★★★★(7)(捕囚期後のイスラエル民族に関する背景知識、バビロン捕囚の預言に関する理解、聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、高い難易度設定となっております。)

 

 

38.ゼカリヤ書

イスラエル王国の将来の展望。

ゼカリヤは、紀元前520年~紀元前470年までの約50年間活躍した預言者であり、「王」というテーマで神の預言を語っています。

 

物語の背景はハガイ書と全く同じで、イスラエルの新たな神殿の着工が中断している時代のことであり、その只中で将来のイスラエルの繁栄を預言することによって民を励ましています。

 

 ゼカリヤ書はエズラ記1章~6章が時代背景となっており、あわせて読めば状況が良く理解できるでしょう。

 

また、ゼカリア書の多くの預言は、新約聖書の時代イエスキリストの到来によって成就しているため、旧約聖書の中で、最も新約聖書で言及が多い書となっています。

キリストの生涯の伏線が最も多くみられるので、新約聖書を読まれる際は、要チェックです。

 

未だ成就を見ていない預言も多数あるので、この書で預言されている希望は、現代に至るまでイスラエルの民、或いはユダヤ教徒キリスト教徒の希望となっています。

 

 ゼカリヤ書で既に成就した未来の預言は「イエスキリストのロバに乗ってのエルサレム入場(紀元25年頃)」「銀貨三十枚で値積もりされるイエスキリストの預言(紀元25年頃)」、未だ成就を見ていない預言は「イスラエルの民族的の救い」「エルサレム周辺の地形の激変」「イスラエルの祭日、仮庵の祭りを全世界の人々が祝うこと」などが挙げられます。

 

 難易度★★★★★★★★(8)(捕囚期後のイスラエル民族に関する背景知識、バビロン捕囚の預言に関する理解、聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、高い難易度設定となっております。)
               

 

39.マラキ書

神への侮りへの糾弾。

マラキは、紀元前515年の神殿完成以降に活躍した預言者であり、「神への侮り」というテーマで預言を語っています。

 

物語の背景は、ハガイ、ゼカリヤ書より数十年後であり、新たな神殿が完成したはいいものの、先の預言者によって語られた預言がなかなか成就しないことに失望を覚えた民が、神への信仰を失い、神を侮っていた時のことです。

 

ハガイはかつてのような栄華を誇ったイスラエル王国の実現を待ち望む民として、その態度は本当に相応しいのかと、民に今一度問いただします。

 

マラキ書はエズラ記1章~6章が時代背景となっており、あわせて読めば状況が良く理解できるでしょう。

またマラキ書はイスラエルの民と神との対話形式で預言が記されており、民が普遍的に抱いていたテーマを取り上げて、神が一つ一つに答えているのが特徴の預言書です。

 

既に成就した未来の預言は「洗礼者ヨハネの到来(紀元6年頃)」「イエスキリストの到来(紀元6年頃)」、未だ成就を見ていない預言は「預言者エリヤの再来」「キリストの再臨」などが挙げられます。

 

難易度★★★★★★★(7)(捕囚期後のイスラエル民族に関する背景知識、バビロン捕囚の預言に関する理解、聖書全体に見られる8つの契約に関する知識等の高い専門的知識が要求される為、また専門家でも大きく意見が分かれる為、高い難易度設定となっております。)

 

以上です。読むときの参考にしていただきたいと願います。

 

 

「ご紹介」

1.サムネイルの絵

旧約曼荼羅

サムネイルの絵のタイトルは、旧約曼荼羅(きゅうやくまんだら)です。

 

曼荼羅(まんだら)とは、チベット密教等の教理体系を模式的に示した図のことをいいますが、この図は旧約聖書の教理を模式的に示したものです。

 

ところで、旧約聖書が基本的に歴史書であるということは、一般的にはあまり知られていません。

 

旧約聖書は、人類史の中に確かに神が働かれているということを、様々な出来事を通して描くことによって、神とは一体何なのかを表現している宗教書でありながら、同時に正確に歴史的事実を取り扱う歴史書なのです。

 

読者が、人類歴史の中に本物の宗教を見出すことができるように、歴史が通して神が描かれています。

 

この図に関しましては、‘‘旧約‘‘曼荼羅とある通り、神と人との旧い契約の中核であり、旧約聖書の宗教性の表われである、モーセ十戒を中心として、歴史の中で神が働かれた様々な出来事が描かれています。

裏腹に、悪魔がどの様に人類歴史に介入し、神を妨害しているのかも描きました。

 

旧約聖書を読む際の助けとなれば幸いです。

 

 

2.聖書をお求めの方へ

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(オーディオブック)← 筆者オヌヌメ。あの俳優の大和田伸也さんや、つるの剛士さん等が聖書を朗読してくれます。

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聖書を読もうと思っているそこのあなた!本当に準備できてる?(聖書を読むうえでの心構えと最低限の知識を厳選し紹介)

こんにちは、来栖川クリスです。

今回は聖書の読み方ついてキリスト教伝道者がしっかりと解説していきます。

本記事は聖書を読んでみたいけど、読むにあたってどういう知識が必要かわからない人、或いは、どこから読んだらいいか分からない人必見です。 

聖書を読むうえで必要な心構えと、最低限の知識を簡単に理解できる内容となってますので、是非ご利用ください。

 

目次

➼ 何を求めているのかを明確にしよう

➼ 聖書の目的を知ろう

 

➼ 聖書のメインストーリーを理解しよう

➼ 聖書の構造を理解しよう

 

 

➼ サムネイルの絵 

➼ 聖書をお求めの方へ

 

 

【聖書を読むうえでの心構え】

 聖書は誰でも読むことができますが、ある程度の覚悟が必要になる書です。キリスト教伝道者として、皆さんには構えずにもっとライトに読んでほしいと思うのですが、正直言って小説感覚で読んだら大変ギャップを感じると思います。

 

と言いますのも、聖書はたくさんの要素を含んでおり、ページ数も膨大だからです。

 

聖書は旧約39巻、新約27巻、計66巻となっており、文字数は約200万語、ページ数にして2154ページあります。その要素は多種多様で、宗教的要素、歴史学的要素、考古学的要素、文学的要素、哲学的要素等様々あります。

 

 山登りに例えるのなら、一般的な書を読むことは富士登山で、聖書を読むことはエベレストに登るような感覚でしょう。

 

ですから、多少の案内と足がかりになる心構えが必要になります。

 

「何を求めているのかを明確にしよう」

 聖書とひとえに言っても様々な要素が含まれるので、何も考えずにパッと手に取って読むことはオススメしません。

 

山に何の案内や装備もなく登るようなものだからです。

 

山に登る時は、何を目的に登るのか、どこから登るのか、何を持っていくのか、何処まで登るのかという事をある程度考えますよね。

 

同様に聖書を読むにあたっては、ある程度の計画性が必要です。

 

最も必要なのは、読むにあたって”何を目的としているのか”ということでしょう。

 

自分が聖書のどの様な要素に需要を感じて、どの様な必要を満たそうとしているのかという目的を明確にすることは、読むうえでの足がかりになってくれます。

 

聖書は66巻からなっており、1巻1巻がかなりの情報量なので、目的によって読む所を自由に選ぶことができます。

 

古代中近東の歴史学的な探求をしたい場合は、聖書の年代記である「歴代誌」や「列王記」を、紀元後の時代ならば、歴史書である「ルカによる福音書」や「使徒行伝」を読めば時代背景がよく分かります。

 

軽く聖書の格言や詩などに触れたい場合は、「詩篇」やソロモンの「箴言」「伝道者の書」を読めば、聖書の精神性の高さを簡単に、且つ手軽に押し測ることができます。

 

宗教的な論考が目的ならば神学的な内容を含む「ヨハネによる福音書」や新約聖書の手紙類を読めば一神教宗教の基本的な教理を理解することができます。

 

哲学的な論考が目的ならば聖書全体からテーマを抽出することができます。

 

目的もなく読んで、すべての意味を正しく理解できるほど聖書の情報量は薄くありません。知りたい情報に応じて読む所を決めて、徐々に少しずつテーマに沿って読んだ方が内容を理解しやすいでしょう。

 

自分が今、何を求めているのかを明るくしておくことは、聖書のどの巻を読むかの選択に関わってくるので、非常に大切ことなのです。

 

まさか2154ページある聖書を何も知らない状態で、冒頭から最後まで読もうとする無謀な人はなかなかいないでしょう。

 

神父や牧師、伝道者ですらようやりません。

 

登山の際、クライミングなのか、ハイキングなのかによってコースを選択するように、聖書を読むうえでは先ず、自分は何を求めているのか明確にすることを強くオススメします。

 

 

「聖書の目的を知ろう」

 どのような本でも、必ず執筆目的がありますよね。

 

例えば、歴史書の目的は「過去の出来事を後世に伝える」という目的を持っています。

 

哲学書の目的は、「人間が考えていることの分析」という目的をもっています。

 

聖書も同様です。聖書には様々な書が含まれますが「神を信じる」という目的で一貫しています。     

 

この目的を知らぬまま読もうとすれば、聖書は大きな誤解をもたらすものとなります。

 

事実、聖書の内容を誤解して、怪文書のように読み、自分の目的の為に利用することは古代からよくありました。

      
現代も同様です。巷には聖書にまつわる都市伝説や陰謀論があふれています。代表的なのは「フリーメイソン」に関するものでしょう。

 

メイソン自体が聖書の記述や権威を利用して結社の神秘性を高め、人集めをしています。

 

他には聖書の章節を利用し創作された「バイブルコード」、ユダヤ人の誤った歴史観から生まれた「イスラエルの失われた10氏族の謎」、日本人の選民思想からささやかれている「日ユ同祖論」、一昔前の小説が元ネタである「キリストの聖杯伝説」、地方の教会伝承から生まれた「キリストの子孫存在説」、オカルティズムから生まれた「レプティリアン爬虫類人間)世界支配説」等、挙げればきりがありませんが、聖書からセンセーショナルな文言だけを切り取って繋げ、自分の仮説へと持っていき、金儲けや承認欲求の為に人を集めようとする者が後を絶ちません。

  

全ては聖書の目的を理解しようとせずに自分の目的に引き込んで利用された結果生まれている誤解であり、残念ながらすべて聖書の記述から創作された作り話です。

 

目的が忘れられた時、聖書は誤って理解される傾向にあります。

     

聖書の言葉は人に利用されるためにあるのでも、或いは、神を信じない人生の歩みを助長するでもありません。

 

神を信じて生きていく人生へと導びき、人を根本から変える為にあります。神を信じて生きていく人生と、そうでない人生は全くの別次元にあるものです。

 

神を信じて生きていく人生にこそ、人間としての尊厳と価値を失わない、自由で真の意味で充実した人生があるというのが聖書の大前提となる主張です。

 

故に、信じないものの人生の愚かさや空しさが示されることもあります。

 

それは読者に「神を信じるのか」「信じないのか」の二択を迫る為です。

 

聖書の言葉は誰でも親しむことができますが、共に生き方の変革を求められるような厳粛さも兼ね備えていることを知っていただきたいと思います。

 

神と人との約束のを記録する為の歴史、人を神に至らしめる為の格言や教え、神の栄光を讃える為の預言、詩歌、すべては、まだ信じていない人には信じるようになるために、既に信じている人には常に信じるようになるために、人の心を神に向かわせるために書かれているのです。

 

 

【聖書を読むうえでの最低限の知識】

 率直に言って、聖書は脳死で読めるほど簡単な書ではありません。正しく理解する為には、最低限必要な知識があります。

 

漫画等のフィクションを取り扱った作品は、物語から脱線することがあっても、きちんと本筋があってお話が成り立っています。

 

それは作者が物語を飽きさせない為、或いは物語の本筋の意味を際立たせるための創意工夫です。

 

同じ様に聖書にも本筋があり、また本筋から話がそれることもあります。

 

それぞればらばらの時代に書かれたものが編集された聖書ですが、すべて同じ目的が設定されており、すべて同じ本筋の元物語が進んでいきます。

 

それは其々の書の書き手が、同じ信仰に立って聖書を書き記したことの表われです。

 

しかしフィクション作品と違うのは、すべて実話で物語が組み立てられているという点です。それが聖書のすごいところでしょう。

 

是非、何がメインストーリーなのか、何が伏線なのか、構造を理解していただいてから聖書を読んでいただきたいと願います。

 

 

「聖書のメインストーリーを理解しよう」

 バラエティ豊かな聖書ですが、骨格となる本筋に基づいて、すべてが書かれています。その背骨にあたるのが神の「人類救済計画」という聖書全体を刺し貫いている大きな文脈です。

 

人は救われるべき存在であり、神が人類の創り主として、数々の救いの計画でもって歴史に介入してきたという事を記しています。

 

神の最も理想的な創造物である人間は、かつて罪を犯し、呪われ、堕落し、結果「死」という報酬を得たというのが聖書の人間観です。

 

聖書物語は神の理想的な創造と、人間の堕落から始まります。

 

罪の結果であり、最大の悲劇である「死」を、如何にして克服するかというテーマで、人は葛藤するのです。

 

その中で神は人類の創造主として、人類歴史に介入し、人類の救いの為に取り計らうというのが聖書の本筋になります。

 

罪と死の中で葛藤する人類は、神を信じないで「死」に踊らされる流れと、神を信じて「死」を克服する流れとに真っ二つに分かれます。

 

聖書を通して、2つの道は決して交わることなく平行に描かれ、それぞれの生き方の本質をむき出しにし、どちらの道を選ぶかを常に読者に迫ります。

 

もちろん聖書は神を信じて生きていく道を勧めています。

 

神の救いの手を取る道を歩むことこそ、神に造られた人間本来の目的であると、人類の歩みを通して、聖書は証言しているのです。

      
聖書の内容の、多種多様な要素である歴史や教え、法、詩、預言は、神が如何にして人類を救いに導いているかを示すための枝葉の部分にあたります。

 

ぜひ聖書を読むことによって、自らの歩むべき道を点検してみてください。
     

 

「聖書の構造を理解しよう」 

 神は、人類を救済する為に「契約」という方法を用いて人類歴史に介入し、合計8回の契約を結びます。それに伴い、聖書は世界の始まりから終わりまでを前後半で8つのポイントで描いています。

 

先ず聖書は‘‘古い契約‘‘から‘‘新しい契約‘‘へと移る大きな物語の進展から、旧約聖書新約聖書とに大きく2つに分けられます。

 

かの有名な、キリストが十字架にかかり、人類の罪の為に死なれた というお話が‘‘新しい契約‘‘の内容であり、十字架以降のお話が新約聖書として記録されています。

 

世界の始まりから新しい契約に至るまでの神と人との契約の歴史が、新約と対比して旧い約束とされ旧約聖書としてまとめられました。

 

神の救いの成就である「新約」が、神の人類救済計画の記録である聖書全体の主体となっており、「旧い契約」は「新しい契約」 の伏線となっております。

 

神と人との8つの契約を時系列に並べて列挙いたしますと…………

  1. 神の人類に対する祝福を示した「エデン契約」
  2. 神が罪の呪縛に堕ちた人類をどの様に救われるかを示した「アダム契約」
  3. 神の全世界への裁きを示した「ノア契約」
  4. 神の人類救済の土壌を示した「アブラハム契約」
  5. 神の救いに与るには何が必要なのかを示した「モーセ契約」
  6. やがて世界を救い治める王が現れることを示した「ダビデ契約」
  7. 人類の罪からの救いの成就である「新約」
  8. 救い主と救いに至る者たちが治める世界の到来を示した「御国の契約」

という具合になります。

 

現在人類は7番目の契約「新約」までを終え、8番目の契約「御国の契約」へと向かっているというのが聖書の歴史観です。

   

人生は総じて「自分がどの様に始まって、どの様に終わるのか」という自分の歴史観をなぞる歩みです。例外はありえないでしょう。

 

自分の始まりを偶然と位置付ければ、偶然に生き、偶然に死んでゆきます。偶然から必然は生じ得ないからです。

 

しかし聖書の言う、神と人との8つの約束に人生の初まりと終わりを定めるならば、神という必然から始まり、神という必然へと至ります。

 

信仰者はその必然性を愛と呼び、神に手を合わせます。 

 

 

【聖書はどこから読むべきか】

 聖書を読むうえで、一番最初にどの書に触れるのかということは非常に重要なことです。

 

何故なら聖書の第一印象は初めに見る書で決まるからです。一番最初に選んだ書が難しい知識を要求するものならば、先ず間違いなく読むのに挫折するでしょう。

 

読んでて意味がサッパリ分からない書を読んでも面白くもなんとも無いし、時間を無駄にしてしまいます。

 

そういう人間を何人も見てきまたし、私自身も挫折の経験があります。そうならない為には先ず、比較的難易度が低く読み手を選ばないような書を選ぶことをオススメしたいと思います。

 

聖書に含まれる書の中には、専門的な知識が必要な書とそうでない書、専門的知識が必要でも、さほど詳細な知識が要求されない書とそうでない書とがあって、それぞれ難易度が違います。

 

基本的には古くて専門的な書であればあるほど難しい傾向にあります。

  

例えば旧約聖書レビ記は、およそ3400年以上前に、聖書を記録し守って来たイスラエル民族の祭司職に携わる人に向けて、祭儀法が記録されている書です。

 

故に3400年以上前のイスラエル民族の常識や、祭司職についての専門知識が無ければ意味がさっぱりわかりません。

 

専門家でもすべては絶対に分からないと手を挙げるほどです。

 

或いは、聖書の中でも比較的新しい新約聖書も、最低でも2000年以上前に書かれているので油断なりません。

 

新約聖書の中には、旧約聖書の知識や当時のユダヤ人の常識を読者を、理解していることが前提で記されている書が含まれているので、注意が必要です。

 

極めつけはヨハネの黙示録でしょう。黙示文学と言う読み手のセンスを要求するような、特殊な文学形式で記され、且つ読み手が旧約聖書すべての知識を網羅していることが前提となっているので非常に難解です。

 

私が一番最初に読む書としてオススメしているのは「伝道者の書」です。この書は、韻文形式で書かれている、あのソロモン王が遺した詩歌です。

 

すべてに満たされていたはずの彼が、人生に行き詰まった時、神を信じる人生から離れて心彷徨った様が描かれています。

 

神を信じていない人には、神を信じない人生の空しさを示し、神を信じている人には、神を信じる人生の幸福を思い出させます。

 

聖書の言いたいことが一番簡単に表現されている書です。背景知識はほとんど必要ありません。

 

是非読んでいただいて、自分の人生について黙想してみてはいかがでしょうか。 

 

(まとめ) 

聖書を読む前に何を求めているのかを明確にしよう。

聖書は神を信じることを目的とした書であることを理解したうえで読もう。

聖書の本筋は神の人類救済の歴史である。 

聖書は神と人との8つの約束が、前後半で区分されている。

聖書を読む際は自分の需要と知識に見合った書を選んで読もう。

 

 

「ご紹介」

 

 

サムネイルの絵

ごるごだ

サムネイルの絵のタイトルは「ごるごだ」です。

 

ゴルゴダ」とはヘブライ語、或いは当時イスラエルの常用語であったアラム語で「されこうべ(頭蓋骨)の場所」という意味があります。イエスキリストが十字架に掛けられた場所一帯を指す言葉です。

 

エスキリストのゴルゴダでの磔刑の情景を通して、十字架に対する二つの視点を表現しました。

 

約2000年前のキリストの磔刑は、ある人にとっては「死」、ある人にとっては新たに「生まれる」ことです。

 

キリストを信じない人にとっては、ゴルゴダでの出来事は世界に混乱をもたらす元凶で、血塗られた死の象徴に見えることでしょう。学校の教科書でその様に習ったと思います。しかし、キリストを信じる人にとっては、以前の空しい生き方や、罪からの解放を表す生まれ変わりの象徴です。我々は聖書からその様に教えられています。

 

或いは聖書は、ある人にとっては「古代人の空想」、ある人にとっては「真実の救い」です。

 

あなたにこの絵は、或いは聖書はどう見えますか。

 

 

 

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キリスト教伝道者がわかりやすく解説!(聖書とは何かを知るための簡単な知識を厳選し紹介)

こんにちは、キリスト教伝道者来栖川クリスです。

今回は聖書そのものについてキリスト教伝道者が簡単に解説していきます。

本記事は聖書って何なのかよくわからないけど、手っ取り早く知りたい人必見です。

聖書とはどのような本なのかを簡単に概観し、大づかみに理解することができる内容となっておりますので是非ご利用ください。

[目次]

➼ 聖書の成り立ち

➼ 聖書の内容

➼ 聖書は三つの宗教の教本である

➼ 聖書は世界一読まれている本である

➼ 聖書はたった一つのことを目的とした本である

➼ サムネイルの絵

➼ 聖書をお求めの方へ

 

 

【聖書とは何か】

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案外知られていないのは、聖書は所謂‘‘キリスト教の本’’ではないという事です。

 

その内容は極めて普遍的で、全人類が読むことを想定して書かれており、キリスト教徒のみに向けて書かれているものではありません。

 

しかし、背景知識の理解を要求するような内容や、出てくる言葉の難しさ、或いは、圧倒的なページ数の多さが災いして一般の人はめったなことが無ければ読む気にはならないでしょう。

 

キリスト教などの一神教と無関係な人にとって、聖書は特殊な読み物であるという先入観があると思います。

 

事実、大昔の西洋史を振りかえれば、特に識字率が低かったころは文字を読み書きできるキリスト教の司祭や、哲学者等の智者の読み物として認知されていた歴史があり、一般人には読めない本とされてきました。

 

今もその点は変わらないと私の肌感覚では思います。教会でしか読めない本という先入観やキリスト教徒だけが読める専門書という認識は未だにありますよね。


確かに聖書を語るのには専門的な知識がある程度必要にはなりますが、今の翻訳聖書には言葉の意味や背景説明の注釈まで書かれているので、聖書の中心的な内容を理解する上ではそれほど難しい知識は要求されません。

 

ただし、書かれている内容を"疑わなければ"です。初めから内容の信ぴょう性を疑ってしまうと、書かれていることが嘘であるという前提の元、下手に背景知識を調べようとして大変難しく感じ、途端に難易度が跳ね上がります。


聖書に書かれていることの中には現代の常識から考えるとあり得ないように見えることもありますが、すべてが事実として取り扱われ、物語が進んでいきます。

 

フィクションであるという前提で内容を理解しようとすると正直面白くも無いし、自分には全く関係ないように思え、途端にくだらなく感じてしまい、結果読むのを途中でやめてしまうことがほとんどだと思います。

 

疑って読もうとするならば聖書を読むことは苦行に近いでしょう。

     
逆に、信じる者には精神的必要を満たしてくれる有益な書となってくれます。そこにキリスト教徒である、なしは全く関係ありません。

 

聖書の言葉はすべての人の為に宛てられたものであり、あらゆることから救いうる可能性を、どのような背景にある人にも提示します。

      
聖書とはそのような本です。

 

聖書の成り立ち

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聖書が多くの人に知られるまでの成り立ちを語る上で、決して外せないのは聖書の‘‘歴史書‘‘という側面です。

 

人類歴史の数千年以上をカバーしている正確な歴史書であり、考古学的な価値を保ちつつ、神が如何に人類の歩みに介入してきたかという観点から歴史が語られています。

 

聖書が今のように人類のほとんどの人に知られるようになったのは、長きにわたる現代文明の歴史を、正確に記してきた蓄積が要因です。

 

ある民族のある時期の歴史を記した歴史書は数多くありますが、なかなか人類一般の、すべての歴史を一つの書としてまとめようとした歴史書はありませんよね。

 

聖書はそれを試みたのです。もちろん古代という時代的制約や、聖書は中東で書かれたものなので地理的制約があります。或いは宗教書という目的の制約の元、人類歴史を記しているので、限界はあるのですが、その内容は古代に書かれた物とは思えないほど非常に正確で、未だその記述を確定的に覆すものはありません。


それを可能にしたのが、中近東に古代から現代にまで存在しているイスラエル民族、今でいうユダヤ達です。

 

彼らは聖書の内容を少なくとも3000年以上語り継ぎ、文書に残してきた人類歴史の生き証人たちで、世界の歴史を正確に覚えて記録していくノウハウを持っていました。

 

ユダヤ人達は全世界という単位で自分たちの歴史を正確に位置付けて記録し、自分たちのアイデンティティーを何時でも確認できる形で残そうと試みて、見事成功したのです。

 

彼らの文書の正確性は、今まで聖書の記述を認めなかった現代に書かれた他の歴史書の記述を後に覆すほどあります。それ故、ユダヤ人達は時に‘‘記録の民、記憶の民‘‘と呼ばれることがあります。


聖書の筆者であるユダヤ人達が、神への畏怖から慎重に現文明の歩みを記録した結果、我々は正確に歴史の年代を把握して人類の歩みを振り返る事が出来ているのです。

 

現在、現文明の歴史を正確に概観できるのは、聖書のみです。現文明が存続し続ける限りは、聖書はいつまでも読まれ続け、人類の歩みが書かれている本としての立ち位置は決して揺るがないでしょう。

 

 

聖書の内容

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聖書の内容には歴史、法、教理、詩歌 預言等、様々な側面がありますが、中でも最も重要なのは‘‘契約‘‘という側面です。

 

聖書のメインテーマは神の‘‘人類救済計画‘‘で、人は救われるべき存在であり、神が人類の創造主であるという事を前提に、いかにして人を救おうとして来たかを一貫して記しています。

 

聖書は、神が契約という方法を用いてい人類の歴史に介入し、人は神との契約に沿って歩んできたことを記している、神と人との契約書なのです。
     

内容を正確に理解する上では、聖書の契約という側面は決して外すことができません。


何故なら聖書の内容は、神の人類救済計画が、契約というターニングポイントで進展していく構造となっているからです。


聖書は‘‘古い契約‘‘から‘‘新しい契約‘‘へと移る聖書物語の大きな進展から、‘‘旧約聖書‘‘‘‘新約聖書‘‘、大きく分けて二部構成になっております。

 

かの有名なキリストが十字架にかかり、人類の罪の為に死なれたというお話が‘‘新しい契約‘‘の内容であり、新しい神との約束、即ち「新約」聖書として記録されています。

 

新しい契約に至るまでの神と人との契約の歴史が、新約と対比して旧い約束とされ「旧約」聖書として纏められました。つまり新しい神との契約が聖書全体の中心的な文脈となっており、「旧い契約」は「新しい契約」の伏線となっているわけです。
     
聖書の内容を一言で表すならば‘‘神と人との約束の歴史‘‘といった具合でしょうか。神は契約という方法をもって常に人に救いの手を差し伸べていると聖書は今も声高に叫んでいます。

 

「聖書の特色」

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聖書には語りつくせないほど様々なことを書いていて、多種多様な特色を持っていますが、ここでは世界の数多ある書籍と比較した場合に注目すべき特色を、三つ紹介いたします。

 

聖書は三つの宗教の教本である

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聖書と言ったときに、そのままキリスト教の教典のことを指しますが、他にユダヤ教」「イスラム教」の教典の一部、或いは、土台ともなっています。


なんとなくキリスト教の本である認識はあるものの、ユダヤ教イスラム教にまで内容が共有されていることは意外と知られていないですよね。


一神教すべての教えの土台が聖書にあることは、聖書になじみのない我々日本人が知るはずがないのは当たり前なのですが、覚えておきたい世界の常識です。


聖書は太古から今も続いてる二つの民族の歴史を記しています。二つの民族とは、聖書を守り記録してきた民族ユダヤ人」ユダヤ人とを同じ先祖を持つ「アラブ人」です。この二つの民族は聖書の登場人物の「アブラハム」という人物を先祖に持つ民族であり、ルーツを同じくしています。二つの民族は聖書の伝承の元歴史を歩み、やがてアラブ民族からはイスラム教が、ユダヤ民族からはユダヤ教キリスト教が成立いたしました。


時に一神教を「アブラハムの宗教」と呼ぶのはそのためです。何を隠そうイエスキリストもアブラハムをルーツに持つユダヤ人なのです。

 

アブラハムの三つの宗教は、ユダヤ教においては約2500年間、キリスト教においては約2000年間、イスラム教においては約1500年間聖書の伝承と共に歩んできました。

 

二つの民族の歴史を刻み、三つの宗教の成立の直接的な要因となり、今もアブラハムをルーツに持つ人々の精神的主柱となっているのは、聖書の特色の一つと言えるでしょう。
      

聖書は世界一読まれている本である

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聖書が世界一読まれてる本であることは世界基準からして周知の事実ですが、我々日本人には、以外にも知られていないのではないかと思います。

 

世界一読まれているという事は世界一売れているという事でもあるので、聖書は‘‘世界のベストセラー‘‘とも呼ばれています。これは何も今に始まった事ではなく、千年以上前から続いていることなのです。


聖書が読まれている訳は、聖書の持つ様々な価値にあります。

              
大雑把に考えて、一神教の``教典‘‘として用いられている時点で、世界の一神教徒の人口比からすると、およそ世界の過半数の人が価値を認めていることになりますが、他にも様々な価値があるのです。

      

先程‘‘聖書の成り立ち‘‘で少し紹介したように史書としての価値があり、宗教の教典として用いられていることから宗教書としての価値があります。又、聖書には大昔の詩が書かれているので文学的な価値もあり、且つ内容の精神性の高さから哲学が論考されたりもします。或いは、預言が書かれているので、神秘性の高さから占いやスピリチュアル、オカルト、陰謀論や都市伝説に商業利用されることもあります。
             

太古の昔から親しまれ、世界の半分以上の人に価値を認められ、今も尚読まれ続けている本は聖書以外にはありません。この事だけでも読む価値があると思いせんか。

 

聖書はたった一つのことを目的とした本である

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聖書は様々な時代に、多くの人々によって様々なテーマで執筆されたものでありますが、目的は一つで‘‘神を信じる為‘‘と一貫しています。
  
もしもこの本を手に取る時があっても、その分厚さに気圧されてつまづく必要は何もありません。極論を言えば、聖書は読者に‘‘神を信じるのか、信じないか‘‘の二択を要求しているだけの本なのですから。それ以外の目的で読んこともできますが、聖書の目的は第一に神を信じることにあるのです。

     
どのような本でも、必ず執筆目的がありますよね。例えば、歴史書の目的は過去の出来事を後世に伝えるという目的を持っています。哲学書の目的は、人間が考えていることの分析という目的ををもっています。聖書も同様です。
     
聖書は長い間人類に親しまれ、様々な人に影響を与えてきましたが、神を信じる為の本であることが忘れられた時に、途端に内容が誤って解釈され、様々な誤解を与える書とされてきました。

 

ある時には金儲けの口実に、またある時には戦争の口実になってしまった歴史があります。聖書程書かれた目的と違った用法で利用されている本はないでしょう。

 

聖書が目的と違って利用される背景には、長きの間に蓄積された権威にあります。日本人には想像しにくいと思いますが、世界における聖書の持つ歴史的権威、宗教的権威は今も計り知れません。

 

例えばイスラエル共和国はユダヤ人の国ですので、旧約聖書そのものが歴史となっています。ヨーロッパ諸国はキリスト教の発展と共に近代化したので、聖書抜きに歴史を語ることは不可能です。或いは、世界の覇権国の長であるアメリカ大統領は、就任式の際、聖書の権威の前に誓いが要求されます。

神への畏怖から聖書の権威の前にひれ伏すのは、今や西洋世界の慣習となっています。
      
裏腹に権威が悪用されることもあります。金儲けの為には、宗教的権威からカルト宗教や占い、オカルト、スピリチュアル、陰謀論者のビジネスに利用され、エンタメと称して最近では都市伝説にも利用されることがあります。

戦争の為には、歴史的権威から、イスラエルパレスチナの領土紛争を通した大国同士の代理戦争に、間接的に利用されていると言えるでしょう。

しまいにはテロや民族差別、時に大虐殺の口実としても利用される始末です。

 

すべては聖書の目的を読み違えた結果、権威の誤用によって起っている事なのです。

 

たった一冊の本が常に世界の社会問題の中心にあります。権威だけが独り歩きをして、内容がおろそかになり、目的が忘れられつつあることは大変嘆かわしいことです。

 

聖書には金儲けの方法が書いてあるのでも、人と争う為の口実が書いているのでもありません。ただひたすらに人の心が神に向かうようになる為にすべてが書かれています。
    
神と人類との歩みを記録する為の歴史、神に至らしめる為の教えや奇跡、神を讃える為の詩、神という希望と栄光を表す為の預言、すべては人が神を信じる為に書かれてることです。

 

もちろん、別の価値を見出し、恩恵を受けることは可能ですが、あくまでも神を信じる為の本であることは忘れないでほしいと願います。

 

聖書が分厚いのは人をぶん殴る為ではありません。人が神と繋がり、神を信じる為なのです。

 

(まとめ)

聖書とは専門書ではなく全人類を対象に書かれている本である。

聖書は現文明の歴史が全世界の単位で記録されたことを要因に傑出した本となった。

聖書の内容の中心的なテーマは神の人類救済計画であり契約というポイントで書かれている。

聖書はアブラハムの民族の歴史を記録したアブラハム宗教の精神的主柱となっている本である。

聖書は世界のおよそ過半数以上の人に権威を認められている。

聖書はすべて神を信じる為に書かれた本である。

 

 

「ご紹介」

 

サムネイルの絵

契約主義的聖書概観図

サムネイルの絵のタイトルは「契約主義的聖書概観図」です。

 

聖書には「契約主義(ディスペンセーショナリズム)」というアプローチの読み方があります。

 

聖書の内容を、聖書に書かれている神と人との8つ契約から概観して理解しようとするおすすめの読み方です。

 

この絵には契約主義的な視点から見た聖書の全体像が表現されています。 

 

契約主義に基づいて左から右に、順番に神と人との契約が描かれており、左から、神の人に対する祝福を示した「エデン契約」、神が罪の呪縛に堕ちた人類をどの様に救われるかを示した「アダム契約」、神の全世界的な裁きを示した「ノア契約」、「アブラハム契約」、人が神の救いに与るには何が必要なのかを示した「モーセ契約」、やがて世界を救い治める王が現れることを示した「ダビデ契約」、人類の罪からの救いの成就である「新約」、救い主と救いに至る者たちが治める国の到来を示した「御国の契約」という具合となっております。

 

計8つの神と人との約束を、契約の象徴である虹で結んで表現し、神の人類救済計画の全体像を視覚的に概観できるようにいたしました。
      

この絵を見れば聖書の全体像は一目瞭然です。著作権フリーですので観賞用や聖書の学びにでもお用いください。

 

 

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